文芸誌『竜骨座』

自由な創作活動を楽しむ文芸・文学サークルcarina。文芸誌『竜骨座』の作成。

パンダプレートと春画展

もういくつ寝るとお正月ですね。今年も残すところあと数日です。標記の件、11月頭の話にはなりますが、Carina一同で上野と銀座へ行って参りました。 諸事情により一部不参加のメンバもいましたが、東京組と福岡組が一堂に会するのも久方振りです。 最初に、…

「九州最後の炭鉱の島」へ

4月某日、サークルメンバー有志で「九州最後の炭鉱の島」池島へ出掛けました。 池島は長崎県の瀬戸港からフェリーで約30分、周囲約4kmの小さな島です。 2001年まで現役の炭鉱があり、九州最後の炭鉱の島として知られています。 今はほとんどの住民が去り、か…

3月定例会と聴覚描写

3月定例会を行いました。 5月の文学フリマで販売する同人誌の作品が出そろってきました。ここからメンバー間で校正校閲を行い、より精度をあげて世に出したいと思います。 今回のテーマは「逆転」。さまざまな「逆転」の解釈のもとで各メンバーが書いた作品…

2023年のCarinaと軍艦島

新年の挨拶が遅れてしまいました。 2023年も文芸創作Carinaをどうぞよろしくお願いします。 みなさん年末年始はどのように過ごしましたか? Carinaの九州支部代表は軍艦島クルーズに行ってきました。 念願の軍艦島。クルーズ船が出発して40分ほどで島影が見…

映画版ビブリオバトルを行いました

11月13日の定例会後に、サークル活動の一環で、映画版ビブリオバトルを行いました。 本来のビブリオバトルは各自が面白いと思った本を紹介し、参加者でその本について話し合うというものですが、今回はこれを映画で行います。 各自がおすすめの映画をプレゼ…

夏目漱石の軌跡をたどる~『草枕』の旅~

福岡支部代表の無良戸です。 先日、熊本県の小天温泉を訪れました。 夏目漱石の『草枕』の舞台となった地です。 竹林の中の石畳の道、峠の茶屋、眼下に広がる有明海、みかん畑、そして作品中で画工が滞在した前田家別邸。 「夢のような詩のような春の里」と…

萩原朔太郎展行ってきました

転職してから6kg太って体重計の上で泣きました。駒田です。 それはさておき、世田谷文学館で開催中の萩原朔太郎展、ならびに徳富蘆花の邸宅跡地である芦花公園に行ってまいりました。 アクセスの悪い閑静な住宅地になぜこの施設を建てたのか謎ですが、内容は…

10月定例会と「SOSEKIチャレンジングアワード」

10月23日、オンラインで定例会を開催しました。 先月の定例会で決めた同人誌のテーマをもとに、各自が小説の構想を持ち寄りました。純文学、SF、ファンタジー、児童文学など、『竜骨座』らしく多様なジャンルを楽しめる同人誌になりそうです。 来年5月に発行…

文学フリマ福岡に行ってきました

今年からCarinaに福岡支部ができました。 出店は残念ながら抽選漏れしてしまったので、今回は客として福岡文フリに初参加しました。 規模感こそ東京には及ばないものの、人の熱意はそれ以上だったのではないかと感じました! 来場者数も過去最多だったようで…

9月定例会と小説リレー

9月25日、オンラインで定例会を開催しました。 議題は「来年5月に発行する同人誌のテーマについて」。今回決めたテーマをもとに、来月は各自作品の大筋を持ち寄ります。決定したテーマは追ってお伝えしたいと思います。お楽しみに。 定例会のあとは小説リレ…

「ショパン、聴いてきました」

お盆休み、いかがお過ごしでしょうか。台風が去ったかと思えば今度はカンカン照りで厭になっちゃいますね! むしゃくしゃしたので、先日ピアノのソロリサイタルを聴きに大宮へ行ってきました。毎日ショパンを聴かないと脳髄が狂ってしまう人間なので、プロの…

「夏なんです」

酷暑と、熱帯地方を彷彿とさせるスコール(豪雨)の繰り返しでまいってしまいますね。就職で上京して3年半経ちました。西日本より東京は涼しくて過ごしやすかった筈でしたが、最近は全然そんなことはなく、ひたすら熱波に打ち拉がれています。 耳学問にはな…

『市民ケーン』(原題:Citizen Kane, 1941)

『第三の男』で有名なオーソン・ウェルズ監督のアメリカ映画。 不朽の名作として、必ずといっていいほどヨーロッパでも名前が挙がってくる映画(c.f. https://m.imdb.com/title/tt0033467/)。 「バラの蕾(rosebud)」という謎の遺言を残し、この世を去ったか…

「石原慎太郎と西村賢太が死んだ」

歯に衣着せぬ物の言い方で有名な二人が立て続けに死んだ。太宰や安吾のような無頼派とも一筋違う、まさに己の身をもって無頼漢のような生き方を体現した二人だった。それだけに世間の反撥も凄まじいものであっただろうし、気の休まる時間も少なかったのでは…

映画『哀愁』(原題 Waterloo Bridge , 1940)

Carina製作担当の廣瀬和巳です。 この1年間をこの日のために費やしてきた、と言っても過言ではない文学フリマが終わり、少し淋しい気もする今日この頃です。久しぶりにAmazon primeを開くと、『哀愁』という懐かしい映画が無料で公開されていました。 7年…

ミントの本当の色

ミントが勢力を増してきたので、摘み取って、糸を染めました。 梨木香歩の『からくりからくさ』と『りかさん』を読んでから、時おり草木染めをします。色は草木全体から出ます。花からも葉からも枝からも出ます。たとえば桜の一番きれいな色は、花が咲く前の…

苺月

苺月 こんばんは、月が綺麗ですね。ええ、そうです。今晩は、とても綺麗な月が見られるらしいです。ストロベリームーンと呼ばれる満月だそうで、どこかの洋菓子店にありそうな、なんとも美味しそうな名前ですね。なんでもアメリカ先住民の伝統的な満月の呼称…

皐月

取り留めのない話(五月は憂鬱の前触れ) 五月も終わりに近づき、政府は緊急事態宣言を解いた。まだ感染症の脅威が去ったというわけではないのに、なぜ解除したのか甚だ疑問である。そして、私の職場も在宅勤務がなくなり、出勤しなければならなくなった。せっ…

定例会活動 -視覚描写-

4月定例会をオンラインで行いました。 今回の活動は「視覚描写」。各自が用意した写真を同時に共有し、それぞれの写真についてその場で文章を書いて見せ合う、というものです。3枚の写真に対して制限時間15分で行いました。 ちなみに、活動の名は「視覚描写…

数字と身体性

最近気になったのだが、数字とは記号が指し示している抽象概念だと認識しているのだが、人間は9999より1とか2の方が容易に把握できるのは、記号として数字が1に近い方が(ここでは難しいので正の整数に限定したい)身体的だからなのだろうか。また、抽象概念が…

絵本について

絵本を読んで思うこと 新型コロナウィルス感染防止のための外出自粛期間、みなさんはどのように過ごされていますか。 先日、絵本を読む機会がありました。子どもの頃に何度も読んだ(読んでもらった)本を今、読み返すと、記憶に鮮明なのはストーリーよりも…

カテラン、現代アート

つい先日のニュースで興味深かかった話。カテランというアーティストが、「コメディアン」という壁にバナナをテープで張り付けた作品を展示していたそうだ。そのシンプルすぎる見た目がシュールで面白いのだが、さらに面白いのがこのバナナが模造品ではなく…

ミュシャを見つける

ミュシャを見つける 先日まで渋谷のBunkamuraで行われていた『みんなのミュシャ』展、行かれた方も多いのではないでしょうか。ミュシャは19世紀から20世紀の初頭にかけて活躍した画家で、ポスターを多く手掛けていました。円形の中に人物を配置する「Q字」の…

山梨県立文学館

--------------------------------------------------------------------------------------山梨県立文学館に行ってきました。山梨県ゆかりの文学者について、年譜、手紙、写真、作品などから知ることができます。展示されている短歌や詩を拾い読みしていた…